れいわ新選組「秘密部局」証言――公設秘書に党務を担わせた本当の理由は何か
*この問題は、できるだけ多くの方に知っていただく必要があると考え、今回は全文を公開します。今後も継続して取材と検証を続けるため、読者登録やサポートメンバーとして支えていただけましたら幸いです。🥺 以下この問題について説明したYouTubeライブです。
れいわ新選組 公設秘書給与流用疑惑
れいわ新選組をめぐる公設秘書給与問題について、党側は「小さい政党では、公設秘書にも党務を手伝ってもらわざるを得ない」という趣旨の説明をしてきた。
しかし、政治資金収支報告書を見る限り、「小さい政党だから人手がなかった」という説明には疑問が残る。
さらに、インターネット番組「IBBジャーナル」は、れいわ新選組の公開組織図に記載されていない「共同代表部局」と呼ばれる部署が存在し、党内でも一部のスタッフしか所在を知らされていなかったとする内部関係者の情報を紹介した。
現段階では、これは番組に寄せられた証言であり、党側によって確認された事実ではない。
だからこそ、れいわ新選組には、公設秘書の業務実態だけでなく、党本部の人員配置、非公開部署の有無、その運営費用について、具体的な説明が求められる。
国民民主党の2倍を超える人件費・事務所費
2024年の衆議院選挙前、れいわ新選組の国会議員は8人、国民民主党は18人だった。
国民民主党は、れいわ新選組の2倍を超える国会議員を抱えていたことになる。
ところが、令和6年分の政治資金収支報告書に記載された党本部の支出を比較すると、人件費は次の通りである。
れいわ新選組は1億7814万2778円。
国民民主党は1億1734万7522円。
れいわ新選組の方が約6080万円多く、国民民主党の約1.52倍である。
事務所費では、さらに大きな差がある。
れいわ新選組は1億9091万8412円。
国民民主党は3795万503円。
れいわ新選組の事務所費は、国民民主党より約1億5297万円多く、約5倍に達する。
人件費と事務所費を合計すると、れいわ新選組は3億6906万1190円、国民民主党は1億5529万8025円となる。
れいわ新選組は、国民民主党の約2.38倍を、人件費と事務所費に支出していた計算だ。
国会議員数が半分以下でありながら、人件費と事務所費では2倍を超える。
この数字だけを見ても、「小さい政党であり、党務を担当する職員を十分に確保できなかったため、公設秘書にも党務を手伝ってもらった」という説明には納得できない。
「めちゃくちゃ高い人件費を出しているじゃないか!いったいどこに消えたんだ? この人件費?」という疑問が沸き上がる。
問題は、支出額が多いこと自体ではない。
党本部が何人を雇用し、それぞれにどのような仕事を担当させていたのか。そのうえで、なぜ国費から給与が支給される公設秘書にまで党務を担わせる必要があったのか。その具体的な説明が欠けていることが問題なのである。
公開組織図にない「共同代表部局」
*IBBジャーナルのスクープ! 共同代表部局という秘密部署
れいわ新選組の公式な組織には、役員会のほか、政策審議会、国会対策委員会、幹事長部局、選挙対策委員会、組織委員会、宣伝部、広報部、総務・経理部、人事・労務部などが置かれているとされる。
党は公式サイトで、自らを「一人ひとりのボランティアに支えられた、まったく新しい草の根政党」と説明している。
ところが、IBBジャーナルが紹介した内部関係者の証言によれば、この公開組織図には掲載されていない「共同代表部局」と呼ばれる部署が存在するという。
番組によれば、その事務所は永田町周辺にあり、大半の党スタッフには場所さえ知らされていなかったとされる。
さらに、複数の秘書や関係者が所属または出入りし、賃貸契約から半年ほどしか経過していないとの情報も紹介された。
ただし、これらはあくまでIBBジャーナルが情報提供者の証言として報じた内容であり、現時点で、れいわ新選組が存在を認めたものではない。
また、「秘密部局に資金が集められていた」との表現についても注意が必要だ。
党の資金が違法に隠されていた、あるいは不正に集められていたと確認されたわけではない。現段階で問えるのは、公開された組織図にない部署が実際に存在するのか、その部署にどの会計から、どの名目で費用が支出されていたのかという点である。
地方スタッフには「資金がない」と説明
IBBジャーナルでは、衆議院選挙後、地方スタッフの契約が大量に解除された際、党から「国からの助成金が減り、資金がない」という趣旨の説明があったとの証言も紹介された。
一方で、党本部に残ったスタッフについては、特定の共同代表の働きかけによって残ることができたとの説明があったという。
これが事実であれば、地方スタッフには資金不足を理由に契約解除を行いながら、公開されていない別の事務所を維持し、限られた関係者に給与を支払っていた可能性が生じる。
もちろん、地方スタッフの契約解除と共同代表部局の運営には、それぞれ異なる財源や事情があった可能性もある。
しかし、党がその内訳を説明しない限り、外部からは確認できない。
れいわ新選組は、地方スタッフとの契約形態、契約解除の人数と理由、共同代表部局とされる部署の家賃、人件費、設置目的を明らかにすべきだろう。
「公設秘書枠を党に差し出す慣行」は否定
添付した参考動画は 秘書給与枠流用についてれいわ新選組元衆議院議員たがや亮氏、もと山本太郎秘書 わたなべ勇麿氏
れいわ新選組の秘書給与問題については、党所属議員の公設秘書枠を党本部が利用し、党務を担当する職員を公設秘書に就任させる慣行があったのではないかと報じられてきた。
これに対し、高井たかし副幹事長は、党としてそのような慣行はなく、違法性もないとの立場を示している。
一方、2026年7月9日の記者会見では、くしぶち万里氏の秘書をめぐる疑惑について、捜査が始まっている可能性があるため回答を控えるとの説明がなされた。
捜査に関わる事項について回答を控えること自体は理解できる。
しかし、捜査対象となっている個別案件とは別に、党全体として、公設秘書が党務を行う仕組みがどのように運用されていたのかを説明することは可能なはずだ。
誰が公設秘書の配置を決めたのか。
公設秘書は所属議員の指揮命令を受けていたのか、それとも党本部の役職者から直接指示を受けていたのか。
勤務時間のうち、議員活動と党務にそれぞれどれほどの時間を充てていたのか。
党務を担当した公設秘書とは別に、年間1億7800万円を超える人件費で雇用されていた党職員は、何を担当していたのか。
この説明がない限り、「小さい政党だから仕方がなかった」という言葉は、疑問への回答にはならない。
問題は「秘密部署」という名前ではない
政党が、公式組織図にすべての作業チームや事務所を掲載しなければならないわけではない。
代表や共同代表を補佐する部署を設置すること自体も、直ちに問題とはいえない。
重要なのは、その部署の存在、権限、資金の流れが、党内と有権者に対して説明可能な状態にあるかどうかである。
党内の大半のスタッフに所在を知らせず、一部の幹部と関係者だけが利用する事務所があり、その経費が党の資金から支出されていたのであれば、「草の根」「ボトムアップ」を掲げる政党の運営として適切だったのかが問われる。
まして、地方スタッフには資金不足を理由に契約解除を通告していたとすれば、なおさらである。
必要なのは、疑惑を強い言葉で否定することではない。
れいわ新選組は、次の点を明らかにすべきだ。
共同代表部局と呼ばれる部署は存在するのか。
存在する場合、いつ、誰の決裁で設置されたのか。
所在地、家賃、職員数、人件費はいくらか。
その費用は、政党交付金、寄付金、その他の収入のうち、どの資金から支出されたのか。
所属者はどのような業務を担当していたのか。
そして、年間3億6900万円を超える人件費と事務所費を支出しながら、なぜ公設秘書に党務を担わせなければならなかったのか。
れいわ新選組が自らを「草の根政党」と呼ぶのであれば、幹部だけが知る組織ではなく、支援者やボランティアにも説明できる党運営でなければならない。
公設秘書給与問題と、公開されていないとされる共同代表部局は、別々の問題に見える。
しかし、その根底には共通する問いがある。
れいわ新選組では、誰が人と資金を動かし、誰がその決定を監督していたのか。
いま求められているのは、「小さい政党だから」という抽象的な弁明ではない。
人員、業務、指揮命令系統、事務所、そして資金の流れを、数字と資料によって明らかにすることである。
この問題を説明した ライブです。
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