れいわ新選組(4)大石あきこ氏は有権者の疑問に答えたのか?
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大石氏の主張の骨格
4月25日、大石あきこ氏は自身のYouTube配信で、れいわ新選組をめぐる一連の問題について長時間にわたり説明を行った。
その主張の骨格は明確だった。
党内での情報流出や報道、さらに捜査が始まっているとされる状況を認めた上で、刑事事件や捜査に関わる内容については弁護士の助言により発言を控えており、現時点では詳しく説明できないとしている。
そのうえで「党の防衛」や「内部セキュリティ対策」に言及した。週刊誌やSNSを通じて内部会合の内容が外部に出ていることへの危機感があり、内部からの情報流出に対処する段階に入ったとの認識が示された形だ。
捜査主体が警察なのか検察なのかといった点には触れられていないが、仮に問題が生じた場合の責任については、山本太郎代表と大石あきこ共同代表が負うとの説明だった。
この中で一貫しているのは、大石氏が秘書問題などについて「適法な範囲で行っている」「違法なことはしていない」と繰り返し述べている点である。これは、高井副幹事長が記者会見で示した説明方針とも軌を一にしている。
疑惑に対して、れいわは説明責任を果たせ
しかし一方で、山本太郎代表の大分でのスピード違反については、別の問題として整理する必要がある。一般に、オービスは一定以上の速度超過で作動するとされ、状況によっては重大な交通違反に該当する可能性がある。仮に報道されている内容が事実であれば、「うっかり速度を出し過ぎた」というレベルを超える行為としてれいわ新選組は記者会見する必要があるだろう。当然、その時は当事者の山本太郎代表自らが説明する必要がある。
こうした事案については、法的評価は警察にまかせるとしても、政治的責任の観点から説明が求められる場面である。少なくとも、党としての説明や対応のあり方については、一貫性が問われることになるだろう。
れいわ新選組の党内に、限られた時間内での説明ではなく、しっかりと話ができる1泊2日での会合などの早期開催を求める声がある。党内の会見で「言えない内容が多く、会見を開いても同じことの繰り返しになる」という認識を示し、党としての説明は別の担当者(高井副幹事長)が行う役割分担をしていると説明した。
しかし、当事者が話をしない会見など無意味だ。
有権者が今知りたいことは、週刊誌等で報じられている様々な疑惑についての、山本たろう代表の説明だ。しかし、会見ではフリー記者への強い批判や、政治における表現のあり方についての持論がこのライブの主流だった。
「口が悪い」という批判への認識のズレ
また、「口が悪い」といった大石あきこ・奥田ふみよ批判に対しての説明も的を射ていない。大石氏は議論の幅を広げるためにはあえて枠を外れた内容も必要だとする立場を説明した。大多数が考える中心よりの無難な意見よりも、イレギュラーな意見があることが民主主義の言論の自由を考えると正しいというような説明だった。
しかし、大石氏などが「口が悪い」と言われているのは、イレギュラーな意見を言っていることを指摘されているわけではない。聞くに堪えない罵倒が問題なのだ。たとえば杉田水脈氏にたいして「自民党の毒の凝縮物」という表現をするのはいかがなものだろうか?明らかに侮辱的発言であり、杉田氏の名誉を著しく棄損していると思えてならない。
一例をあげよう。これは衆議院選挙時の大石あきこ氏が回りの有権者に対して浴びせた罵声だ。大石氏はこのような言葉を実際につかっていた。これをみれば、彼女が「口が悪い」と批判される素養はあると私は考える。

ここまでを見る限り、大石氏の発言は一貫している。
捜査は始まったが、説明はしないという政党
「違法性は否定する」「しかし詳しい説明はできない」「党としては防衛体制を整える」という三点である。
しかし、この説明は、有権者の疑問に直接答えていると言えるのだろうか。
現在、れいわ新選組をめぐって有権者が関心を持っているのは、より具体的な論点である。
秘書給与の問題、いわゆる「幽霊秘書」とされる疑惑、党務と議員活動の線引き、さらには山本太郎代表のスピード違反問題など、一つ一つが個別の事実関係を伴うテーマである。
これらに対して、有権者が知りたいのは一般論ではない。
「その人物は実際にどこで何をしていたのか」
「どのような判断でその体制が取られていたのか」
という具体的な説明である。
ところが今回の配信では、こうした個別論点についての詳細な説明はほとんど見られなかった。
代わりに提示されたのは、党としての立場や原則論、そして説明できない理由の説明である。
ここに、評価が分かれるポイントがある。
被疑者としてのリスクと政治家としての説明責任
大石氏の説明は、被疑者としてのリスク管理であれば理解できる側面がある。捜査が関係する案件で不用意に発言できない事情は確かに理解できる。
しかし同時に、政治家としてどうなのかとなると話は違う。政治家は有権者から信頼されて、選挙により選ばれた人物であり、その歳費は国費からでている。国会議員は、法律(国会法)によって「品位を保つ義務」が課されている。国権の最高機関としての国会で、国民からの信頼を維持し、円滑な議事進行を行うために不可欠な義務だ。
政治家にとって最も重要なのは、最終的には有権者との関係である。
ただ、大石あきこ氏も山本太郎氏も今は国会議員ではない。公務員ですらない彼らは、国会法の品位を保つ義務がないと言えるのかもしれない。
それならば、国政政党の代表・副代表を辞するべきだ。
国会議員たちのいる国政政党を率いる資格を彼らは持たないのではないかと疑われる。有権者の疑問にどう向き合ったかが評価される。
大石あきこ氏は有権者の疑問に答えなかった
今回の配信が長時間に及んだにもかかわらず、「聞きたかった答えがなかった」と受け止める声がある。党内では、執行部に対する批判が十分に機能していないのではないか、という指摘がある。
地方議員や非主流派が存在しても、最終的には執行部主導ですべてを決めることができる。反対意見を出した議員に対して山本太郎代表は「あなたはれいわでいいんですか」と離党を促すような発言を繰り返した。
「組織として有権者の疑問にどう向き合うか」が信頼の核になる。れいわ新選組は、既存政治への批判を掲げて支持を広げてきた政党である。だからこそ、他党以上に説明責任の厳しさが求められる。
違法かどうか、という最低限の基準だけではなく、どこまで透明性を高めるかだ。与党だけでなく、自分たちに対しても同じ基準を適用するのは当然だ。自分に甘く、他人に厳しくする政党を信頼することはできない。
大石あきこ氏は、答えを先送りしたと受け取るべきなのか。
それを判断するのは、有権者である私たちだ。
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