「クソガー!」は誰が言ったのかーいのちの党(旧れいわ)で発生したネットリンチ

岡本麻弥氏が、れいわ新選組の総会で「クソガー!」と絶叫した――。その話を発端に中傷が広がったが、音声を公開した榎田信衛門氏は、編集も該当発言もなかったと証言する。その後、いのちの党は支持者に「事実確認」と「誠実な発信」を要請した。ならば、その原則を党と幹部自身にも適用すべきではないか。
小笠原理恵 2026.08.23
誰でも

この動画の後半部分にこの岡本氏へのネットリンチ事件と音声データについて話をまとめてあります。

岡本麻弥氏への中傷と、いのちの党が掲げた「誠実な発信」

公開音声には確認できない「絶叫」を根拠に、候補者への非難が広がった。ところが、その後いのちの党は、支持者に対して「事実関係を十分に確認しないまま情報を広めない」「個人への誹謗中傷や人格否定をしない」と呼びかけた。ならば、その原則は党や幹部自身の発信にも適用されるべきではないか。

公開された総会音声から始まった中傷

岡本麻弥氏への中傷事件の発端は、榎田信衛門氏が公開した、れいわ新選組の総会音声だった。音声の公開後、岡本氏が総会の場で「クソガー!」と叫んだという話が広められ、それを事実と受け取った人々から岡本氏への批判や人格攻撃が相次いだ。

岡本氏自身はXで、「私が絶叫したという『クソガー!』のシーンをご提示くださいな。動画の切り抜きで結構ですから」と反論した。「絶叫していた」というのであれば、その場面を示してほしいという当然の要求である。

ここで区別しなければならないことがある。総会の中で岡本氏が党運営などに対して厳しい表現を用いたかもしれないしかし、前後の異なる発言を要約したり、印象を強めたりして、実際には存在しない一言を本人の直接発言として広めるのは間違っている。

このような汚い言葉を発したとなると、聞いた人が受ける印象は大きく変わる。

榎田信衛門氏がこの言葉があったかどうか、

音声を公開した榎田信衛門氏の証言

この点について、総会音声を公開した榎田信衛門氏は、公開した音声には一度も鋏を入れていない、そして岡本氏による「クソガー!」という発言はなかったと証言している。つまり、「問題の部分だけ編集で削除されたのではないか」という説明も、榎田氏の証言とは両立しない。

もちろん、公開された音声だけを根拠に、総会の全場面について無限に不存在を証明することはできない。しかし、少なくとも「岡本氏がこの音声の中で『クソガー!』と絶叫した」という主張をする側には、その根拠となる音声や記録を示す責任がある。本人が提示を求め、音声の公開者も否定しているのに、証拠が示されないまま非難だけが拡大するのは正常ではない。

榎田信衛門ジャーナリスト@IBB
@enokidas
ノーカットだよ。切ってないから。<br />
音源の音質調整をやった本人(私)の証言です。<br />
ド素人さんが「切ってる」とか言ってるけど噴飯物。<br />
<br />
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<a href='https://www.youtube.com/watch?v=Qu3e6s7pcDA&feature=youtu.be' target='_blank' rel='nofollow noindex noreferrer'>youtu.be/Qu3e6s7pcDA</a><br />
<br />
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2026/08/18 00:03
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上記が問題とされた 臨時総会音声完全版

政治家の言葉が「犬笛」になるとき

奥田ふみよ参議院議員が、岡本氏が「クソガー!」と叫んだという趣旨の話を配信で述べたとされ、それを前提にした投稿がSNS上へ広がった。ここでも、奥田氏本人の発言と、それを聞いた支持者一人ひとりの中傷行為は分けて考える必要がある。奥田氏が各支持者に攻撃を命じたと確認されたわけではない。

しかし、国会議員であり、旧れいわ新選組の共同代表、現在のいのちの党副代表という立場にある人物の発言には、一般の利用者とは異なる影響力がある。政治家が特定の人物について、感情を刺激する情報を発信すれば、支持者がそれを「攻撃してよい根拠」と受け取ることは予測できる。発言者が直接命令しなくても、支持者が標的へ集まり、侮辱や人格攻撃を反復する。これが政治家の言葉が犬笛として機能する構造である。

誤りが判明した可能性が高まった後も、発信者が訂正せず、支持者に攻撃の停止を明確に求めなければ、最初の誤情報は残り続ける。「誰かが言っていた」「議員がそう説明していた」という形で再生産され、攻撃された本人だけが、何度も不存在を証明する負担を負わされる。

いのちの党が発表したSNS声明

岡本麻弥💕 インボイス制度廃止/消費税減税or廃止
@maya_pan0203
私が絶叫したという「クソガー!」のシーンをご提示くださいな。<br />
動画の切り抜きで結構ですから。<br />
〝絶叫〟してたんですよね?私が。「クソガー!」って🤫<br />
<br />
それ、誰かに誘導されてないです?犬笛とか🐶<br />
まぁご自分でちゃんと確かめもせず鵜呑みにしたりするから…<br />
<br />
ご提示くださいね!!<br />
<br />
#拡散希望
HIGE VISION@higevision
@CooperD191290 「クソガー!」絶叫人間に議員の適性なんかないでしょう?ほんともう少しよく考えなよ(ハゲビジョンってなんすか?)
2026/08/07 05:49
50Retweet 142Likes

そのような状況の中、いのちの党は2026年8月19日、「いのちの党を応援してくださる全ての皆さまへ」と題する声明を発表した。声明は、SNS上で「意見の違いから相手を傷つけるような言葉や、個人への誹謗中傷、人格を否定するような投稿」が見られると指摘した。

さらに党は、政治とは誰かを打ち負かすためのものではなく、異なる意見を持つ人とも向き合い、対話を重ねながら、より良い社会をつくるためのものだと説明した。そして支持者に対し、「冷静に、丁寧に、そして誠実な発信」を心がけるよう求めた。

声明には、さらに重要な一節がある。「事実関係を十分に確認しないまま情報を広めることや、憶測に基づいて誰かを批判したりすることは、相手を傷つけるだけでなく、信頼を損なうことにもつながります」。岡本氏をめぐる問題に、そのまま当てはまる言葉である。

いのちの党が2026年8月19日に公表したSNS発信に関する声明

いのちの党サイトより転載

いのちの党サイトより転載

副代表自身が「えなにこれ」

ところが、この党公式声明に対し、いのちの党副代表の奥田氏は、同日、声明を引用して「えなにこれ」と投稿した。副代表自身が事前に把握していなかったことをうかがわせる反応である。声明が誰の判断で作成され、どの役員の了承を得て公表されたのかという、党内統治上の疑問も生じる。

同時に、この反応は、声明の内容を党執行部全体の意思として受け取ってよいのかという疑問も残した。支持者にだけ「冷静に、丁寧に、誠実に」と求めながら、幹部がその呼びかけに距離を置くのであれば、声明は単なる対外的な体裁になってしまう。

奥田ふみよ🌸参議院議員🌸今はひとりシーズン2🌸(皮一枚いのちの党)
@fumiyo_fukuoka
えなにこれ
いのちの党@inochinoto
いのちの党を応援してくださる全ての皆さまへ<br /> <br /> 日頃より、いのちの党へのご支援をありがとうございます。<br /> XなどSNS等での発信について、お願いがございます。<br /> <br /> 日々、いのちの党の活動や政策について発信してくださる方が多くいらっしゃいます。<br /> 皆さまのご理解とご協力に、心より感謝申し上げます。 https://t.co/ezehUGWSa5
2026/08/19 20:46
571Retweet 1831Likes

呼びかけるだけでなく、具体的な検証を

いのちの党の声明が示した原則そのものは正しい。SNSの向こう側にも一人の人間がいる。意見が異なっても人格を否定せず、事実関係を確認し、誤りがあれば訂正する。このルールは、どの政党、どの政治家、どの支持者にも必要である。

しかし、一般論として「人を傷つけないようにしましょう」と呼びかけるだけでは、すでに傷つけられた人は救済されない。いのちの党には、岡本氏をめぐって誰が何を発言したのか、「クソガー!」という直接発言の根拠は存在するのか、党や幹部の発信が支持者の中傷を誘発しなかったかを具体的に検証する責任がある。

根拠が存在しないのであれば、必要なのは曖昧なマナー声明ではなく、岡本氏本人に対する明確な訂正と謝罪である。同時に、支持者に対して、誤った情報を削除し、攻撃をやめるよう具体的に呼びかけるべきだろう。

岡本麻弥💕 インボイス制度廃止/消費税減税or廃止
@maya_pan0203
【お知らせ】<br />
<br />
#いのちの党 (旧 #れいわ新選組)の一部の妄信的な支持者からの数ヶ月に亘る #集団ネットリンチ により、心身の安全の確保が困難になって参りました。<br />
<br />
よって、これより自分の命と安全を守るため、<br />
SNSと政治活動は暫しお休みと致します。
2026/08/12 22:38
718Retweet 1606Likes

「命を守る政党」が守るべきもの

いのちの党は、その党名に「いのち」を掲げている。人の命を守るというのであれば、制度や政策だけでなく、政治的な集団攻撃によって人が精神的に追い詰められる危険にも向き合わなければならない。SNS上の中傷は、画面の中だけで完結するものではない。相手の時間を奪い、社会的信用を傷つけ、判断力を低下させ、深刻な心理的負担を課す。

今回問われているのは、いのちの党が立派な声明を出せるかどうかではない。その声明に書かれた原則を、自党の幹部と支持者にも例外なく適用できるかどうかである。

「事実関係を十分に確認しないまま情報を広めない」。その言葉を本当に実行するなら、まず岡本麻弥氏に対して広められた「クソガー!」という話の根拠を明らかにすることから始めるべきではないだろうか。そして、岡本麻弥さんへの中傷の元となった「クソガー」発言等なかったとサイトでいい、具体的に終結させるために動くべきだろう。

岡本さんは、いのちの党に「いのちを救え!」といった。命の党を名乗るなら当然のことだ。

こちらのライブでもこの件の話をしています。あわせてごらんください。

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